Ph.D.企業研究者の思考貯蔵庫

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【切実編】就活が上手くいかない博士へ

 今回の記事では、就活が上手くいかない博士課程学生に向けて、エールを送る意味で記事を書かせていただきます。こういった記事では、なぜ就活が上手くいかないかとか、コツとか、ESとかを書く記事が多いですが、「そんなん分かってるよ!でもできないんだよ!」っていう、参考にならないことが多いです。僕は、本当に切羽詰まってしまった博士に記事を書きたいと思っています。

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(いらすとやより転載)

目次

 

 もともとはやりたいことがあったけど、正直もうどこでもいいから内定が欲しい、という博士、いたら参考にしてください。僕の博士の友人たちの実際の進路を参考に、下記の分類をしています。なので、僕の書いた分野には実際に博士が就活したということです。極めて優秀な博士はアカデミアに残ったり、起業したり、一流企業に就職しますが、実際にはそういう博士ばかりではないです。とりあえずどこか内定が欲しいなら、何とかなります。

 

研究系企業就活

 もし、博士課程の卒業が迫っていて、内定が取れていなかったら、まずやることは分野を絞らず大量にESを出すことです。ESは質も大事ですが、量も大事になります。なぜなら、あなたの専門性がどこの企業とマッチングするかわからないからですイノベーションの時代もあって、企業はいろんなことに興味を持っています。でもそれらは会社説明会やOB訪問やIR情報ではわかりません。なぜなら、これから本当にやりたい分野はほかにかぎつけられないように隠しているからです。ですので、意外なところでマッチングするかもしれません。僕はバイオ系(植物)の博士ですが、就活の時に意外と化学・繊維メーカーからの評価が高かったです。また、ベンチャー企業外資系の日本法人は常に博士を欲しがっています。なので、分野を絞らず、大量にエントリーしましょう。その分お祈りも増えますが、N数を稼ぐことが重要です。

研究支援系企業就活

 例えば、治験のサポートだったり、統計解析が必要なところは、博士をとれる見込みがなくても採用してくれたりします。僕の友人にもいます。博士はデータを見る力があると評価されています。なので、分析であったり、研究支援系の会社は意外と博士を採用していますよ。

事務系企業就活

  もしコミュニケーションに自信があるなら、商社とかもありです。大手商社から専門商社まで、博士をとっている企業はあります。お金も稼げますしね。

 また、出版社なども博士をとっています。その分野の専門知識を幅広く持っていれば、記事が書きやすいですからね。

 コンサルタントなんてどうでしょう。博士の分析力を評価して、取ってくれることもあります。コンサルにPh.Dを持っている人は意外と多いです。

 あとは、地方自治体系の法人、例えば〇〇リサーチパークとか〇〇サイエンスパークとかです。結構博士上がりの人がいたりします。

 どうにもならなければ、SEという手があります。給料が安いわりに激務なのでおすすめしません。

 これだけは言いたい。派遣社員だけはやめとけ!

公務員

 これは、非常に安定します。試験を通れば何とかなりますからね。博士まで勉強していれば試験なんか何とかなるでしょう。でも最近倍率が高いとの噂です。また、地方公務員だったら、優秀な人が少ないらしい(友人談)ので、入ってからも苦労したりストレスがたまるでしょう。一方で国家公務員は激務です。国会の時期なんかは家に帰れないのが普通だとか、一日20時間働くこともしばしば。

 

 切羽詰まったら、上記のようなことを考えてください。おそらく知らないだけで、博士の就職口は結構あります。変なこだわりがなければ、何とかなります。私の周りはそうでした。

 

 いかがだったでしょうか。参考になれば幸いです。今後は

・就活が上手くいかない博士へ (不安編)

・博士の就活 (進路選択)

・博士の就活 (自己分析)

・博士の就活 (ES)

・博士の就活 (面接)

 なんかを就活シリーズとして書いていこうかと思ってます。興味があればコメントください。