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【完結】先輩に誘われて久しぶりに会ったら、アムウェイだった話⑤

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 先輩に誘われて久しぶりに会ったら、アムウェイだった話① - 社畜Ph.D.のブログ

 

 前の記事のあらすじ

 胡散臭い先輩とギャル姉ちゃんに挟まれ、小一時間勧誘を受けたrhizobium。そして、どうしても勧誘したいギャル姉ちゃんから、

 僕が6年間心血を注いで頑張ってきた研究が、アムウェイと同じだね」と評され、これまで愛想笑いを続けてきた僕もイラっとしてしまった。

 

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彼女「君の研究は、アムウェイと一緒だ!アムウェイも人と人とのつながりを作ってみんなで支えあいながら仕事をしてるんだよ(#^.^#) そういう研究してたんなら絶対相性いいよ!!」

ぼく「いや、さすがに違います!さすがに一緒じゃないです。

 

彼女「でも、微生物も人も生き物だし、みんなつながって支えあってるんだよ(^^♪ すごいと思わない?」

先輩「そうやねん、本質的にはみんなつながっとんねん。微生物も、植物も、人も!み微生物もみんな仲良くつながってるし、俺らも人脈というネットワークでつながってんねん

ぼく「そこ一緒にするんやったら、なんでもありですやん。

先輩「そうや、なんでもありや!だから面白い。」

 

 

 ああ言えばこう言う、っていうのはまさにこのこと。非論理とか矛盾とかを全く恐れず、ただその場にあった返答をしているだけ。

 アムウェイの中のカルト的な考え方に沿って会話が成り立たせることだけに努力値を全振りしている。

 

 

正さねばならない!

最低限自分というものを守るために、主張せねばならない!

 

僕のターン!

 

 

ぼく「あなたたちの言いたいことはだいたい分かりました。でも、これだけは言わせてください。

 

 まず、僕の研究はアムウェイのビジネスとは似てません。植物と微生物の関係を、人と人のつながりのアナロジーとして見るのが適してない。「つながり」という言葉をすべてアムウェイと結びつける思考は、やりたい放題だし気に食わない。

 そして僕の研究はちゃんと実験的に証明する科学の分野の仕事なんです。先輩のさっきからの説明を聞いていると、アムウェイの商品を科学的に説明できていない印象だけで説明しようとしてる。それは、僕にとっては商品が科学で裏付けされていないと言っているのと一緒です。

 そういったものに僕は魅力を感じないし、買いたいとも売りたいとも思わない。

 

 すいませんけれども、僕はアムウェイの会員になるつもりはないです!

ついでに言わせてもらうと、さっきから、別に僕の話に興味はなくて、アムウェイと結びつけれたらなんでもいいと思ってるんじゃないすか?」

 

 

言ってやった!

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 実はこの話の前から、

①学生時代野球をしてた → チームワーク → アムウェイと一緒

②ジムに行ってる → スポーツサプリ → アムウェイの商品

③海外によく行く → グローバル → アムウェイ

・・・

みたいに、僕の話題をすべてアムウェイに持っていってたんです。もう、なんでもアムウェイにつなげちゃう。

キーワードを言ったらすべてアムウェイにつなげるアムウェイ芸人みたいになってたんですよ。その辺は笑って過ごせてたんですけど、僕の大事にしている研究をアムウェイをとつなげられると、我慢できなかった。

 

喧嘩になるかもしれないけど、もう仕方がない。

 そう思って、覚悟した。

 

 

 

先輩「短時間でそれだけ分析できるなんてすごいな!さすが、博士だけあるわ!」

 

 

え、思ってたんと違う(;´Д`)

ぜんぜん効いてない!?

 

 

彼女「なんか聞いてると、すごいロジカルですごいねー(^^)/」

先輩「確かに俺の説明が不十分やったんかもしれん。でも博士のrhizobiumなら俺よりもっとうまく説明できると思う。そういう科学の視点持ってる人は貴重やから、俺らも成長できるし、ぜひ一緒にやりたい。」

 

 

この人たち、レベルが違う。

 ぼくの失礼な言動も、広い心で受け入れた上で、さらにまだ勧誘してくる。すごい信念。会社の上司がこんな人ならいいのに。

 もし出会うところが違っていれば、めっちゃ仲良くなれたかもしれん。素直にリスペクト!

 でも会員にはなりません!

 

 

ぼく「なんかありがとうございます。でも、僕にはやりたいことがあって、それはここではできないことなんで、お誘いには乗ることができません。」

先輩「そうかー。もったいないな。」

彼女「会員にならなくてもいいからさ、パーティーは来なよね('ω')」

ぼく「機会があれば。。。(本日何度目?)」

 

 

 こうして、アムウェイ本社での攻防は無事終了した。カフェはおごってもらい、さらに駅の近くまで送ってもらって、お別れしたのであった。彼女さんは、最後までパーティに誘ってきた。

 

 山手線に乗り、今日の出来事を思い出しながら、泣く泣く先輩のLINEをブロックして、この話は幕を閉じたのであった。

 

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 ということで、2年前の実話でした。

 皆さんももし誘われたときは、心を強く持って自分の主張をしましょう!全く主張を聞いてもらえないことを実感すると思います(笑)

 まぁ、嫌なことに誘われたら、即断るのが一番です。僕が言えることは一つ、

 

渋谷のカフェには気を付けて!

 

(終わり)